保険修理の落とし穴 | 板金塗装はインターパシフィック

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板金塗装 プロの本音

2019/2/5

保険修理の落とし穴

千村

車を自分でぶつけてしまい、修理金額が大きく車両保険に加入している場合、または相手の車にぶつけられたような場合には、自分の保険あるいは相手側の保険で車を修理することになります。車両保険の免責金額を除けば自分の財布からの出費は無く、保険会社が修理費用を支払ってくれるので、車が綺麗に治りさえすれば修理費がいくらかかってもあまり気にならないという方は多いと思います。

ですから保険修理の場合、修理代の高い安いを気にしなくていいから、車を購入したカーメーカーの看板を背負ったディーラーに修理を依頼するのだと思います。
しかし、そこには大きな落とし穴があります。

先に結論から申し上げると、ディーラーに依頼すると、必要以上に大げさな修理をされる可能性があります。

保険修理でご自身の出費がないなら大げさなぐらいでいいじゃないか、と思う方もいると思いますが、大げさな修理はケースによってはあなたの愛車を無意味に事故歴車にしてしまうことがあるので注意が必要なのです。

ディーラーにとっての鈑金塗装ビジネス

鈑金塗装の仕事は職人仕事です。ディーラーにとっては、車の整備や車検を行う整備士とは異なる鈑金塗装の職人を自社で管理することは難しく、また塗料やシンナーなどの有機溶剤を多く取り扱う鈑金塗装工場をディーラーと併設することも難しいので、事故した車の修理は下請けの鈑金塗装工場に依頼します。

複数店舗を運営するディーラーの中には、自社で鈑金塗装工場を運営し各店舗に入庫した車を自社工場に回送して修理している場合もありますが、それでも自社工場内で作業しているのは外注の鈑金塗装職人というケースも多く見受けられます。

車の損傷が大きいと修理代が数十万とか100万円以上になってしまうこともある鈑金塗装は、ディーラーにとって大きな利益を生む「おいしい」ビジネスです。

まず交換する部品を自社で仕入れ、それを外注工場に支給して見積額との差額を得ます。メーカーや、輸入車であればインポーターから相当な割引率で部品を仕入れることができるので、新品部品を多く使えばそれだけ利益も多く出ます。そして下請け工場に工賃を割引かせることでも利益を得ています。

最近では下請け工場に工賃を見積額の50%で修理を外注しているディーラーは珍しくありません。50%のレス率というのは、特に輸入車ディーラーに多く見受けられます。一般的に国産車より輸入車のほうが修理代が高いことが背景にあるのでしょう。

ディーラーの下請けでは丁寧な仕事は難しい

工賃の50%引きなどという取引条件では、鈑金塗装工場の採算が合うはずがありませんし、カーオーナーさんのために丁寧な仕事を心がけたくても売上げと納期に追われるばかりとなってしまい、修理品質を高めることができなくなってしまいます。作業に使うパテや塗料などでも、とにかく安い材料、そして少しでも早く硬化して研ぎや磨きなどの作業が楽になる材料を使わざるを得ません。

材料の質を落とせば、いくら腕の良い職人が作業しても後々修理品質に悪影響を及ぼします。それでもとにかく作業台数を多くこなさなくては売上げが稼げないので、無意識のうちに修理品質よりも修理台数を追う形になってしまうのです。これでは丁寧な仕事はできるはずがありません。

ディーラーは鈑金塗装をよく知らない

私は鈑金塗装の仕事に30年近く携わっていますが、これまで鈑金塗装の正しい知識があるなと思えるディーラーの営業マンやフロントマンに出会ったことがありません。これは国産車、輸入車問わずです。また当社に修理をご依頼くださるお客様達のお話を聞いていても、彼らは修理技術や適切な修理方法について詳しい知識はなく、それでもお客様には間違った修理方法、しかもほとんどの場合、不必要で過剰な修理方法をもっともらしく説明しているようです。

よくディーラーの修理は定価だから高いとおっしゃるお客様がいらっしゃいますがそうではありません。定価だから高いのではなく、損傷程度の正しい見極めができず不必要な部分まで交換・修理する見積りをするから高いのです。

当社に修理依頼があった実例

ディーラーの見積りや説明に不信感を抱き、当社に修理を依頼して下さった実例を2例ご紹介致します。

お客様達は車両保険に入られておらず自費でのご修理でしたので、ディーラーが提示した見積金額の高さに驚いて当社に相見積りを依頼され、結果当社に修理をご依頼くださったので不適切な修理は防げたのですが、もし車両保険に入っていてディーラーに修理を任せていたら不必要で過剰な修理をされていたであろう実例です。

【実例その1】メルセデスベンツC250 左ドア、リアフェンダー損傷

お客様は当社に見積もり依頼でご来店されました。自費でのご修理とのことでしたので、ドアもリアフェンダーも問題なく板金できますと修理方法をご説明し、378,944円の見積書をご提示しました。

お客様はご夫婦で来店されたのですが、お二人で顔を見合わせびっくりしていらしたので、38万の修理見積りはショックなのだろうと思っていたら、実はインターパシフィックに来店する前、ベンツの大手正規ディーラーで見積りをしてもらったとのこと。

車両保険に入っておらず自費での修理になることを伝えたそうですが、フロントマンからはドアもリアフェンダーも取替が必要でそれがベンツの正当な直し方だとまで言われ、120万位かかりますと言われたそうです。お客様は当社とディーラーの見積金額が約3倍違うことに驚いていらっしゃったのです。

私は、これが自費での修理ではなく保険修理であったとしても、特にリアフェンダーは、この程度のダメージであればパネルの取替はお勧めしません。なぜならば、リアフェンダーは他のパネルのようにボルトで車体に留まっているのではなく溶接されているので、このパネルを取替えると事故歴車扱いにされることが多く、車を下取りなどで売却するときに査定が下がってしまいます。ですから取替以外に方法がない程の酷いダメージか、広範囲な鈑金は嫌なので再販価値を気にせず取替えてほしいというお客様のご希望がない限り、鈑金で対処したほうが良いですとご説明しました。

またお客様には、見積金額が3倍違うのは、インターパシフィックの見積金額がディーラーの1/3の安い金額なのではなく、またディーラーの見積金額が単にインターパシフィックの3倍高い金額なのでもありません、ディーラーの修理方法の見立てが間違っているのですとご説明しました。

もしお客様が車両保険に入っていてディーラーに修理を依頼していたら、過剰な修理で愛車を事故歴車にされていたでしょう。

広範囲ではありますが、この程度は鈑金で全く問題ありません。

ドアもリアフェンダーも鈑金で綺麗に仕上げました。

ゴミや埃が付かないように細心の注意を払って熟練の職人が作業します。

何事も無かったかのように綺麗に仕上がりました。

【実例その2】BMW320i 左ドアパネル損傷

お客様は車両保険には入っておらず自費での修理になるので、BMWの正規ディーラーにお車を預け、まず見積りを依頼されました。お車は提携の下請け工場に移送されそこで見積もったところ、ドアの付け根のフレーム部位(フロントピラー)にダメージあり、ここを鈑金で直せたとして約85万、フロントピラーを取替えると約110万かかるということで2通りの見積書が提示されたそうです。

私もその見積書は見せていただきました。ドアパネルは取替、フロントフェンダーにもドアがぶつかったことによってついた傷があり、色合わせのためリアフェンダーも塗装するので、側面全部塗装する必要ありという見積内容でした。

保険修理であれば、当社でもディーラーの見積同様にドア取替、フロントフェンダー傷修理塗装、リアフェンダーへのボカシ塗装ということで側面パネルを全部塗装することになるのですが、ドアの付け根のフレーム部位(フロントピラー)には全くダメージはありませんでした。フロントピラーは車の骨格部位ですので、鈑金であっても事故歴車と査定されますし、ましてや骨格部位の取替など安易にするべきではありません。

このケースでは下請けの鈑金塗装工場に車を移送し、そのうえで作成された見積書ですので、プロの判断なわけですが、とんでもない誤った見積りです。もしお客様が車両保険に入っていてディーラーに修理を依頼していたら、全くダメージが無いのに骨格を修理あるいは取替えられ、完全な事故歴車にされていたでしょう。

ダメージが全く無いのに、鈑金または取替が必要と見積もられたフロントピラーです。ドアヒンジが取り付いている骨格部位です。

自費でのご修理でしたので、ドアだけを新品パネルに取替え、塗装して仕上げました。

隣接パネルとの色の差異もなく、綺麗に仕上がりました。

このBMWはご依頼の経緯や、詳細な修理工程、お客様から頂戴したコメントなどが記載された修理事例の記事がございますので、是非ご覧ください。
BMW320iドア交換 修理事例

保険修理の落とし穴

なぜこのような事が起きるのかと言いますと、一つには、ディーラーは自動車メーカーの看板を背負っているという意識が強いので、安心のためということで修理というより交換という選択を簡単にするのだと思います。多くのカーオーナーさんは安心感があるからという理由でディーラーに鈑金塗装を依頼します。

修理代が高くても、仕上げもきっと悪くないだろうし、何か不具合があってもキチンと責任をもって対処してくれる、そして何より自動車メーカーの看板を背負っているという安心感があるのだと思います。だからディーラーもお客様が求めているのはそうした安心感なのだと理解し、その結果必要以上に大げさな修理方法になってしまい、見積金額も高くなってしまうのだと思います。

また鈑金塗装の場合、自分が居るのと同じ場所で作業されるのではなく、下請けの外注工場での作業なので、実際の作業がどのような工程で行われているかを見聞きする機会も乏しいので、修理するべきか交換するべきかの正しいの判断がなかなか身に付かないのだと思います。

もう一つは、工賃の50%割引などという厳しい条件で仕事を引き受ける鈑金塗装業界の下請け体質にも原因があるのだと思います。工賃を50%も引かれている工場にしてみれば、せめて工賃の分母が大きいほうがいいわけですので、作業範囲は大きいほうが助かるわけです。

そんなふうには思いたくありませんが、上記2例目のBMWの例などは、全くダメージが無い骨格(フロントピラー)を鈑金または取替が必要だと下請けの鈑金塗装工場が実車を見たうえで見積もっているわけですから、工賃を膨らますために見積もったのかなと勘ぐってしまいます。

最適な修理方法と工場選び

私は、最適な車の修理方法は「無駄に作業範囲を拡大せず車にできるだけ優しい修理」だと思っています。これはたとえお客様が費用負担を考えなくて良い、保険修理であっても同じです。基本的にお客様に費用負担が無い保険修理であっても、不必要に修理範囲を広げず、必要十分な範囲でのみ鈑金塗装作業は行われなくてはいけないと思っています。

先ず、大切なお車が傷付いてしまったお客様の思いやご要望にしっかり耳を傾け、そのお車に最適だと判断できる修理方法をわかりやすくご説明し、お客様にご理解いただいたうえで作業しなくてはならないと思います。そして最適な修理方法を詳しく説明することができるのは、メーカーの看板を背負ったディーラーではなく、実際に作業をする私たち鈑金塗装工場だけです。

実際に鈑金作業や塗装作業を行う職人さんからもその場で説明を聞くことだってできる鈑金塗装工場であれば、その時のお客様の事情やご要望(自費なので費用を抑えたいとか、保険で修理するのでとにかくしっかり直してほしい等)に対し、どのような修理方法が最適なのかを納得いくまで説明してもらえます。

ですから自費での修理はもちろんですが、保険修理であっても鈑金塗装業者に直接問い合わせ、最適な修理方法をまず聞いてみることをお勧めします。ディーラーも含めできるだけ複数の業者から説明を聞いたり、自費修理の場合には相見積りをとると良いでしょう。

車の事故というものは、損傷が大きければ大きいほど適切な修理をされなかった時の代償も大きくなります。もし車が自走できずレッカーでディーラーに運ばれたとしても、作業に着手される前に、信頼できそうな鈑金塗装業者に直接アドバイスをもらうことをお勧めします。

当社もカーオーナー様から信頼され、安心して修理をお任せしていただける工場であるよう日々努力しております。お困りの際には是非お気軽にお問合せ下さい。


大切なお車を何事も無かったかのように

大切なお車を
何事も無かったかのように

代表 千村尚紀

インターパシフィックは長年にわたり高級輸入車の板金塗装を数多く手掛け、技術を磨いて参りました。
難易度の高い修理に対応する最新設備を導入し、厳選した塗料や材料を使用することで、高い修理品質を実現しております。

私達は、大切なお車が「ちゃんと元通りに直るのだろうか?」というお客様の不安を安心と喜びに変えることを最大の使命と考え、完成まで一切手を抜きません。
どこをどう直したのか全く分からないように、完璧な仕事を心掛けております。

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