保険会社の提携工場で酷い修理をされた事例 | 板金塗装はインターパシフィック

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2019/2/9

保険会社の提携工場で酷い修理をされた事例

千村

最近では多くの損害保険会社が鈑金塗装の提携工場の全国ネットワークを構築し、保険契約者が事故報告をした際に、「修理工場は決まっていますか?よろしければ提携している修理工場をご紹介します」と言って提携工場への入庫誘導を行います。ご自宅までの引取り納車、修理期間中の無料代車の提供をうたい文句に、車両保険を使って愛車を修理する自社の契約者に提携工場への入庫を勧めるわけです。

さらに自損事故を起こした自社の契約者に対してのみならず、対物事故の被害者に対しても提携修理工場への入庫誘導を積極的に行う保険会社もあります。保険会社の提携工場というと安心感があると感じ、保険会社の受付担当者の勧めで修理を依頼される方も多くいると思います。

カーディーラーの下請け業者として、ひどいと工賃の50%割引などという信じ難い取引条件で仕事を請けなくてはならない鈑金塗装工場にとって、保険会社の提携工場への入庫誘導はとてもありがたい取り組みです。正しく運用されれば、顧客サービスのために提携工場網を構築したい損保会社とディーラーへの依存から脱却したい鈑金塗装工場の双方にメリットのあるプログラムなのです。

しかし損害保険会社によっても取り組み方に違いがあり、顧客サービスのために正しく運用している損保もありますが、中には鈑金塗装工場を下請け扱いしてできるだけ低い金額で作業させ、保険金の支払いを極力低く抑えようとしているとしか思えないような間違った運用をしている損保もあります。

語弊があるかもしれませんが保険修理の価額協定は、保険金の支払いをなるべく低く抑えたい保険会社と自分たちの仕事をできるだけ高く評価してほしい鈑金塗装工場の間で行います。通常であればこの両者は、修理の方法や工賃などについてお互いの考え方を紳士的に話し合い、双方が納得できる妥協点で修理費を協定します。
ほとんどの車種には工数表が存在していますので、それを基に協定するのが一般的です。

しかし間違った運用をしている保険会社は、保険金の支払いを低く抑えることに強いエネルギーを発揮しているなと感じる場面が多々あります。修理の認定範囲も厳しく、彼らの言いなりに作業したら不完全な修理しかできません。

修理費に対する価格交渉も厳しく、保険金の支払いを抑えるためであればなりふり構わないというスタイルに映ります。いったいどんな鈑金塗装工場がこのような保険会社の提携工場をやるのかなと思っていたのですが、ある時、損保の提携工場で酷い修理をされたお客様からご相談を受け、結果当社で修理のやり直しをさせていただくことになりました。その修理結果の酷さは、私の想像をはるかに超える酷さでした。

後部を追突され、相手側損保の提携工場で酷い修理をされたトヨタ アルファードの事例

お客様は車の後部を激しく追突されてしまいました。相手側の保険会社から提携工場での修理を強く勧められたので、綺麗に直してくれるならということでそこでの修理を承諾しました。

完成したとの連絡を受けたので車を損保の提携工場に引き取りに行き、修理が終わったアルファードを確認すると、リアゲートとテールランプとの隙間が左右で明らかに違う、リアゲートの閉まりが悪い、後方から異音がする、塗装の仕上げが悪い等多数の不具合がありました。仕上がりあまりの悪さに不満と不信感を持ったお客様から当社にお電話があり、一度車を見てほしいと相談されました。

電話でそれまでの経緯をお聞きしたのですが、お車が大変なことになっているようでしたので、ご来店していただきお車を拝見しました。

一見すると何でもないようなトヨタのアルファードですが、修理した箇所を確認していくと、とんでもない不具合がいくつも見つかりました。

骨格部位はまともに修理されておらず、ダメージを受けたままの状態です。

手を多少入れたとしても、ハンマーで叩いた痕も修理せず、そのまま塗装しています。

パネルの裏側だからといってもあまりに酷い溶接の処理です。これではすぐに錆てしまいます。溶接のワイヤーも飛び出たままで雑としか言いようがありません。

3列目のシートを動かしたらレールからジャリジャリ音がしたので、フロアカーペットをめくってみると、割れたガラスの破片が沢山残ったままでした。

さらに驚いたのは、損傷の見落としです。アルファードのようなミニバンタイプの車の場合パネルが大きいので、リアを激しく追突されるといろいろな部位に歪みなどが生じます。
このアルファードは右後ろを追突されたのですが、左側のリアフェンダーも歪んでいました。

ルーフパネルもサンルーフ周りに歪みができていました。
これらの損傷は、プロである鈑金塗装業者はまず見落とすことはありません。
自分達の売り上げにつながる必要な作業を見落とすプロなどいるわけがありません。
保険金を抑えたい保険会社主導の修理だったのだと思います。

お客様は提携工場で再修理を行うのは絶対に嫌で、当社での修理のやり直しを強く希望されましたので、保険会社の数人、提携工場の責任者に要請して当社に集まってもらい、不具合や損傷の見落としを細かく指摘しました。また見積書上は交換したことになっているのに、実際には交換せずに再使用した部品があることも判明しました。保険会社は提携工場を紹介しただけだと逃げを打ってくるかと懸念していましたが、さすがに部が悪いと思ったのか当社での修理のやり直しを承諾しました。

当社では、まず車のダメージを三次元ボディー計測機(セレット ナジャ)を用いて診断しました。事故によるボディーのダメージを0.1mm単位で三次元測定できる機器です。
計測によりフレームのダメージが全然修正されていないことが判明しました。

アルファード専用のジグに車体を固定し、フレームを修正します。

修正誤差が僅か1mm以下の高精度なフレーム修正作業が可能なセレットベンチというフランス製の修正機を使い、ダメージを受けたフレームを元通りの位置に修正します。

右のリアフェンダーとバックパネルを取り外します。

残部をきれいに仕上げ、防錆処理をしてから新品のパネルを溶接します。

溶接個所やわずかなひずみなどを丁寧に仕上げます。

ダメージを見落とされていた左のリアフェンダーやルーフパネルも鈑金して丁寧に仕上げました。

プライマーサフェーサーを塗装し、十分加熱乾燥を行います。

内側のパネルも防錆処理を行い、元々の色と風合いに仕上げます。

外板パネルは、ゴミや埃をシャットアウトした塗装ブースの中で、熟練の塗装職人が慎重かつ丁寧に塗装します。
お客様は今回とても不愉快な思いをなされたのですが、インターパシフィックの仕上がりには大変満足してくださいました。

修理金額はと言いますと、工賃と部品を合わせ税込み1,599,069円になりました。

その損保の提携工場は、修理技術の高さではなく安さと早さを売りにしている工場のようで、フレーム修正機も持っていないような工場でした。車体の大きな損傷を直す設備が整っていないのに、フレームダメージを負った車両の修理を引き受けるという工場側にも問題があるのですが、設備も十分整っていない工場を提携工場にして、自社の契約者が大きな損害を与えてしまった被害車両をそこに誘導するというこの保険会社の姿勢には、強い憤りを感じました。

保険会社の提携工場と言えば任せて安心と思われるカーオーナーさんも多くいらっしゃると思いますが、どのような工場で修理されるのか、修理が始まる前に足を運んで確認されることを是非お勧めします。特にご自分が車をぶつけられて被害者になられたときに、提携工場への入庫を強く勧める相手側の保険会社には注意が必要です。


大切なお車を何事も無かったかのように

大切なお車を
何事も無かったかのように

代表 千村尚紀

インターパシフィックは長年にわたり高級輸入車の板金塗装を数多く手掛け、技術を磨いて参りました。
難易度の高い修理に対応する最新設備を導入し、厳選した塗料や材料を使用することで、高い修理品質を実現しております。

私達は、大切なお車が「ちゃんと元通りに直るのだろうか?」というお客様の不安を安心と喜びに変えることを最大の使命と考え、完成まで一切手を抜きません。
どこをどう直したのか全く分からないように、完璧な仕事を心掛けております。

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